MENU

コンセプト

夢の時を刻む場所へ

「096区(オクロック)」という名前には、「夢の時を刻む」という想いが込められています。
時計の針が未来へ進むように、ここに集うアーティストたちが、夢に向かって着実に歩みを進めていく——そんな場所でありたいという願いを表現しています。

アーティストビレッジ阿蘇096区は、漫画家や劇団員をはじめとした若き才能が世界中から集まり、切磋琢磨しながら技術を磨き、新たな表現を生み出していく場所です。

株式会社コアミックス代表取締役社長 堀江 信彦

開設の経緯

若い漫画家志望者が集い、切磋琢磨して漫画を描く技術を磨ける環境を作りたい。 そういったことを、私が漫画編集者になった20代の頃から考えていました。
漫画出版社にとって、新人漫画家を育成することは大きな課題であるためです。

当時漫画業界は、プロの漫画家のアトリエに新人を入れれば、漫画を描く技術は格段に上がることが経験的にわかっていました。
そこでプロの漫画家から薫育を受け、同じ志を持った漫画家の卵たちからよい刺激をもらえるからです。

しかし一方で、それは新人の育成を出版社が漫画家任せにしてしまっていることになるのでは、いつまでもその状況は続かないのではとの思いがありました。やがて時代は変わり、
漫画家のアトリエに新人が集う環境は減り、リモートワークでのアシスタント活動が当たり前になりました。

出版社の責任として

その変化を受けて、出版社としてするべきことは何かを改めて考え、アーティストビレッジ阿蘇096区の開設に至りました。
新人育成を漫画家任せにするのではなく、出版社が主体となって環境を整える——それが私たちの使命だと考えています。

施設の理念

アーティストとは技術者である

施設名はマンガビレッジではなく、アーティストビレッジとしました。なぜならアートとは技術であり、アーティストとは技術者のことだからです。
漫画家は、人を幸せな気持ちにする技術を持ったアーティストです。

ほかにも、陸上競技のアスリートもアーティストです。彼らは人間の肉体を最も合理的に動かすことに長けた技術者だからです。
技術を磨き成功したい若い人は、ジャンルを限らず、いずれ幅広く受け入れたいと思っています。

切磋琢磨する環境

現在は、漫画家、高森高校の生徒が同施設で技術を磨き、創作や表現に取り組んでいます。彼らの姿を見ていると、成長の速さに驚かされます。
これこそ、独学ではなく、同じ空間に身を置いて切磋琢磨することの成果だと実感しています。
かつてのアトリエ制度が持っていた「直接学ぶ」「刺激を受け合う」「共に成長する」という価値を、現代の形で蘇らせることができたと考えています。

  • 6,000

    蔵書数(冊)

  • 13+

    所属アーティスト数

  • 2020

    設立年

国際交流の推進

コアミックスが発行している「月刊コミックゼノン」をはじめとする漫画雑誌やWEB漫画の編集、若き才能を発掘する漫画賞の企画運営等、漫画出版社を支える様々な場で活躍しています。
熊本コアミックスには国内外問わず多くの漫画家が在籍しており、その一人ひとりとより良い漫画づくりを目指し、国籍にとらわれない交流の中から生まれる「新たな漫画の価値」を、絶えず創造し続けます。

世界サイレントマンガオーディションとの連携

2022年より、海外の漫画家の受け入れを始めています。コアミックスが毎年開催している漫画賞「世界サイレントマンガオーディション」の上位入賞者を中心に招き、日本の漫画の作り方を教えます。
そうすることで、日本で漫画を描く仕事を彼らが手にするチャンスが生まれます。また、いずれ彼らが自国に帰って活動するとしても、それは世界の漫画市場の拡大につながります。
漫画の将来を考え、日本国内だけに視野をとどめることなく、世界規模で見た漫画市場の拡大にここでの活動をつなげていければと思います。

高森町との協力関係

施設のある熊本県高森町は、コアミックスが海外の漫画家を招聘して2018年から毎年開催している 「くまもと国際マンガCAMP」の運営に、全面的な協力をしてくれている自治体です。
その経緯があったため、同地に施設をと考えました。
また、日本の漫画がよく読まれている東南アジアとの距離が近いことも、熊本に開設した理由です。地理的な優位性を活かし、国際的な交流の拠点としての役割を担っていきます。

シリコンバレー構想

アーティストビレッジ阿蘇096区を、やがてはアメリカのシリコンバレーのように、同業者が集い切磋琢磨するのみならず、そこで新たなビジネスが生まれ、仕事を得られる場として整えていければと思っています。

— 堀江信彦(代表取締役社長)

創造と産業の融合

シリコンバレーが技術革新の中心地として世界中から才能を集め、そこから数々のイノベーションが生まれたように、アーティストビレッジ阿蘇096区を漫画・エンターテインメント分野におけるシリコンバレーとして発展させていきます。

単なる創作の場にとどまらず、ここから新しいビジネスモデルが生まれ、アーティストが経済的にも自立できる仕組みを作っていくことが目標です。

段階的な発展計画

第1段階(現在)

漫画家・劇団員の育成拠点として機能。国内外からアーティストを受け入れ、切磋琢磨できる環境を提供。

第2段階

ジャンルの拡大。漫画・演劇以外のアート分野(イラストレーション、アニメーション、デジタルアートなど)へ拡大。多様な才能の交流による新たな表現の創出。

第3段階

ビジネスインキュベーション機能の追加。アーティスト自身がビジネスを立ち上げられる支援体制を構築。出版・配信・商品化など、創作物を収益化する仕組みの提供。

将来

エンターテインメント産業のエコシステムの確立。創作者・編集者・ビジネスパーソンが集い、新しい価値を生み出し続ける「漫画のシリコンバレー」の実現。

施設名の由来

「096区(オクロック)」に込めた想い

「096」という数字は、熊本県の市外局番「096」に由来しています。この地域を象徴する番号であり、地域との強い結びつきを表現しています。
そして「オクロック(O'clock)」という読み方には、「夢の時を刻む」という想いを込めました。時計の針が一秒一秒、確実に未来へ進んでいくように、ここに集うアーティストたちが、夢に向かって着実に歩みを進めていく——そんな場所でありたいという願いです。

「時を刻む」の意味

時計が時を刻むように、アーティストたちがここで過ごす一日一日が、彼らの成長の時を刻んでいく。その積み重ねが、やがて大きな成果となって実を結ぶ——そんなイメージを表現しています。

空間デザインへの反映

ライブラリーの足元に敷かれたタイルカーペットは、時計の文字盤をイメージしてデザインされています。施設名のコンセプトが、空間デザインにも反映されています。

空間デザインのコンセプト

「虚室生白」の思想

ライブラリー(Atrium)は、中国の思想家・荘子の言葉「虚室生白」に想を得て設計されています。「空虚なほど光は満ちる」という意味に、この言葉を解釈しています。

建築家・近野裕次氏のビジョン

施設のデザインを担当した建築家・近野裕次氏は、「ここは夢の時を刻む場所。デザインを通して、訪れる人の成長を支える空間をめざした」と語ります。

単なる機能的な空間ではなく、そこに身を置くことで自然と創造性が刺激され、成長へのモチベーションが高まる——そんな「人を育てる建築」を目指して設計されています